「株価が上昇し、指定した株価以上になれば買い、指定した株価以下に
なれば売りを出す仕組みを言います。
通常の指値注文は、指定した株価以下になれば買い成立、指定した
株価以上になれば売り成立となります。
指値の株価のイメージが通常の「指値注文」とは「逆」の印象がある
ため「逆指値注文」と言います。」
■株式相場では、「節」という株価があります。
どうしても上に抜けない「節」の株価、売り崩されてもそれ以上下げて
いかない「節」の株価があります。
また、相場の「需給関係の転換」を示す株価の変化のポイントも
あります。
それらの株価は、いずれも、投資を行ううえでの重要なポイントです。
その「節」の株価を上へ抜ければ相場は上昇過程に入る可能性が強い
とする場合には、「逆指値注文」で、買いを入れます。
逆に、相場が高値圏で、いつ反転するか懸念があるという時には、日々
「逆指値注文」を出して、下げに備えることができます。
■「逆指値注文」は、取引所ではなく、「証券会社」が顧客からの注文
として、受け付ける仕組みです。
取引所に「逆指値注文」として、開示されることは有りません。
そのため、DX化などが遅れている証券会社では、「逆指値注文」が出来ない
会社もあります。
逆指値注文は、証券会社のDX化が進展したことで生まれた売買の仕組み
です。
東京証券取引所が仲立ちや場立ちを排してDX化に踏み切ったのは、1999年
です。
更に2010年以降、そのDX化を進展させて、世界の取引所の中でも、先端的
なシステムを採用しています。
採用され始めたのが最近であるため「逆指値注文」は、ベテランの投資家
にはなじみがない注文手法だと思います。
■逆指値注文は、投資家に「時間的制約」から自由を与えました。
(毎日パソコンに向き合ているデイトレーダーにはあまり大きな影響が
無いとは思いますが・・・)
株価の重要な転換点で、逆指値注文を活用することで、「売り逃し。「買い遅れ」
等を防ぐことができます。
「相場の頭と尻尾はくれてやれ」という格言でいえば、くれてやる「頭」と
「尻尾」の分量を減らすことができます。
ベテランの投資家程、「逆指値注文」を活用することに抵抗があるような
気がします。
「逆指値注文」は、ある意味「市場任せ」のものです。
投資家自身の即座の決断などが生きてこないと感じるのかもしれません。
しかし、人間の判断力など限定的です。
新しい手法ですが、投資家に時間の自由をくれたこの売買手法を活用するほうが
賢明だと考えている次第です。