「毎年4月1日は日本では極めて重要な日です。多くの企業や官公庁で
新年度の開始日と定められているからです。
暦の上での新年とは大きく意味が異なります。」
■何故4月が年度初めなのか、を考えるのは難しいと考えています。
しかし、世界中の国々や民族で、「太陽の動き」に合わせて祭礼を
行うのはよくあることです。
「冬至」は、クリスマスとして受け継がれていると思います。
「夏至」は、夏のお祭り、お盆などとして残ります。
「秋分」は、収穫祭、感謝祭、などで受け継がれています。
「春分」は農業を行うには、極めて重要な節目です。種付けなどの準備を
行い始めます。「立春」と並び、「春分」は、農業を中心としてきた
人間社会の重要な節目なのです。
形を変えて、さまざまなお祭りが「春分」前後に行われます。
「復活祭」「花まつり」などなどです。
さて、日本の政治経済の「新年度」が4月1日から始まるのは、「春分」
という季節の中でも農業関係者であれば最重要の節目としたのは、理解
出来るところです。
農業と同様に、「春分」を起点として、一年の作業が始まる、というのは
農業国日本としては、感覚的にも感覚を共有しやすいものなのだと
考えています。
■4月1日は、市場にとっても重要な日です。
運用担当者は、年度初めに「利益確定」が出来れば、今期の運用が楽に
なります。
例年の恒例となりがちであり、上市にも苦情を言われる可能性が低いと
思います。
相場が下落していたり、安定的に推移しているときには、期初の「益出し」
という事は起きませんが、期末に向けて相場が上昇している時には、「益出し」
が期初に集中する事が良くあります。
また、日本では、3月決算会社が多く、決算開示と今期見通しが開示される
のは、早くても4月中旬以降です。
つまりそれまでは、慌てて、買い向かう必要がなく、当面の利益を確定した
分だけ、冷静にゆったりと銘柄選別などを行えるというものです。
■相場で行ってはいけないことの第一は、「下げに付き合う事」です。
相場が下がるからと言って、「狼狽」したり、むきになって「買い向かい」
をしたり、「買い下がり」をしたり、「難平」をするのは厳禁です。
最上の正解は、「逆指値注文」で、さっさと売り抜けていることです。
次の正解は、模様眺めです。
最悪が「買い下がり」「難平」です。
せっかくの一年の始まりです。
無駄な行動で、一年を無駄にしないようにしてください。