市場の目「「見出し」相場」(I2025.04.23)

「昨日のニューヨーク市場は一昨日の下落を埋めるような上昇。
三指数ともに大幅に上昇しました。

日本市場は先物市場では急伸しましたが、現物市場では落ち着いた
動きで上伸しています。」

■ベッセント財務長官の「米中関税戦争は永遠に続くものではない」
というコメントとトランプ大統領の「FRB議長を解任するつもりはない」
というコメントが出ました。

いずれもメデイアに流れた「見出し」です。

中身に目新しいものはなく、「見出し」のなかの特定の単語に反応
した自動売買の「買い」が相場を押し上げたものです。

しかし、ベッセント財務長官がコメントしたのは「中国との緊張緩和
は可能である」と述べたにすぎません。
トランプ大統領は「金利引き下げのタイミングを逃せば、次はない」
という脅しのコメントを付け加えています。

つまり、中身はないのです。

■現在の相場は様々な要素で動いています。
とりわけ、ヘッジファンドに代表されるような巨額の運用は、人間の
判断でおこなうよりもコンピューターに管理させ、自動で売買を
実行することが大半となっています。

コンピューターが売買を決断する時に、どういう時に行うべきか、
の指示は当初人間が行います。
その際に、「決算」「社会変動」「ニューズ」というのは重要なポイント
になります。
コンピューターの判断は早いため、「見出し」で素早く反応するのです。

現実的には、相場は変動しますが、人間はその通りには動けないという
事です。
そのため、相場変動に比較して出来高が伴いません。

昨日のアメリカがそうです。

■AIによる学習レベルがまだ人間の感覚に追いついていないのです。

個人投資家はどうするべきか?

慌てず、冷静になることです。
上昇すればその傾向が続くのかどうかを見極めることです。
下がるときは、「逆指値」で素早く非難することです。

これに尽きると考えています。