市場の目「おそるべし「押し目買い」」(2024.03.21)

「昨日のニューヨーク市場はFOMCの無風通過を経て三指数ともに上伸
しました。
6月のFOMCでの金利引き下げを前提条件としての「強気な相場」です。

日本市場は、日銀の「マイナス金利是正」をきっかけにして、上昇
継続です。けん引しているのは、個人の「押し目買い」です。」

■ニューヨーク市場では、S%P500指数が再び史上最高値を更新しました。
指数が先か、ハイテク株が先か、という議論はありますが、ハイテク株
も同様に上伸して、SOX指数も上昇しました。

「金利引き下げ」が期待通りに進むのか、「生成AI」が人々の期待通りの
素晴らしい社会を招くのか、ニューヨーク市場は、「楽観」「強気」に
支配されているような感があります。

今の水準が「陶酔」状況かどうかはわかりませんが、「楽観の中で醸成
され」ていることは間違いないと考えています。

■日本市場は、3月4日からの週で、個人投資家が大幅に買い越しました。
信用取引で4000億円近い買い残が新規で積みあがりました。
その買い残は現在でも積みあがっています。

今週に入ってからの上昇は、「信用取引」で、買い付けた「個人投資家」
の凱歌が高らかに聞こえてきそうです。

日本の個人投資家は、長い間「押し目買い」「戻り売り」を続けてきました。
「戻り売り」で出てくる売り物を海外投資家が買い続け、相場水準が
上昇しました。

この間、買い付けが出来なかった(押し目が無かったからですが・・)
個人投資家はある意味焦燥感にかられたことだと思います。

かくして、相場が停滞局面を迎えたところで、「信用買い」が一斉に
入ったものだと考えます。

■「信用取引」による「買い越」です。
長期保有が出来るわけではありません。

結局海外投資家や、投資信託、年金などの大口投資家に上値での売り物
を買い付けてもらう必要があります。
本当に、業績開示がまだ進んでいない状況で、大口の投資家が都合よく
上値を買い付けてくれるものでしょうか。

一抹の不安はありますが、何はともあれ、「個人投資家の信用買い」の
勝利を喜びたいと思います。