市場の目「ドル建て日経平均」(2024.07.24)

「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに小幅下落。材料難の中
動きづらい展開だと想定しています。

日本市場も同様の動きです。
日本市場は、「円ドルスワップ」を活用して日本株投資をしていた
投機筋から、利益確定の売りなどが出て。続落の展開です。」

■ニューヨーク市場は、今週想定されているハイテク株の決算、重要
経済指標の開示待ちです。
待機資金の逃げ場であるMMFは6兆ドルを超えさらに積みあがっています。

大統領選挙の混迷もいよいよ深まります。

アメリカ民主党の大統領指名候補が決まる党大会は8月19日からです。
アメリカ大統領選挙の本番はそれからです。

来週30日31日のFOMCを前にして、今週開示されるGDPやPCEデフレーター
などの指標はそのまま今回のFOMCには反映できないと考えますが、確実
に9月の「利下げ」に影響を与えます。

アメリカの「インフレ」の鎮静化は、「金利低下」を招きます。
「金利」が高止まりしている間は、「金利」以上の成長率が期待される
半導体関連銘柄に人気が集中しました。
「金利低下」が明確になると、偏りすぎたポートフォリオの修正が起きます。

それが現在の半導体株安につながっていると考えます。

しかし、アメリカの「金利低下」は、「劇的」な幅で行われるわけではあり
ません。
「作用」があれば「反作用」が起きるのが、相場の常です。

■日本市場は、基本模様眺め気分が強く、腰の入った売買は見られません。

特徴的なのは、「円高」に連動した、海外投機筋の「株ウリ」です。
「ドル建て日経平均」は、堅調に推移しており、「円」を「ドル」に転換して
「ドル」で「日本株」に投資した投資家は「利益確定」が出来ます。

そんな動きが、膨大だった「ドル買い」ポジションの修正を進めていると
想定しています。

日本の半導体関連銘柄もアメリカに連動して下落が止まりません。
半導体株の寄与度が大きい「日経平均」はTOPIXなどよりも下げ幅が拡大
します。

さて、半導体株で下げている日本株ですが、日本のもう一つの主力株である
自動車や、景気回復で期待される金融株の業績回復などは現状反映されているとは
想定できません。

「作用」と「反作用」です。

一方に偏りすぎた相場は、必ず反対側に振れます。

やはり、「果報は寝て待て」「逆指値」「ロスカット」は厳守という事です。