市場の目「上げに不思議の上げあり」(2025.06.17)

「昨日のニューヨーク市場三指数は三指数ともに大幅上昇。
イランイスラエル戦争は、「遠くの戦争は買い」とでもいう
感じです。
しかもアメリカは、実は当事者であり、当事者であるために、
戦争を終結させることも可能だという事です。

戦争ではなく、今週末の「トリプルウィッチング」を意識した
動きではないかと考えています。

日本市場は、アメリカ追随、というよりもアメリカヘッジファンド
が主導しているのではないかと想定しています。」

■トランプ大統領にとって、他国とは、「敵」か「支配する国」
かいずれかしかありません。
「王様」として特別扱いをしてもらえない「場」には、長居は無用
です。
G7はトランプ大統領時代はG6もしくはブラジルやメキシコ、インドなど
を加えたアメリカ抜きの姿に変容していくかもしれません。

アメリカ上院は、愈々「減税法案」の修正を下院に送りました。
7月4日までの採決を目指して動いています。
トランプ関税の仕上げが進みます。

■石破トランプ会談は30分で終了しています。
通訳の時間を入れれば、概ねその半分の時間です。
椅子に座っつていましたが、ほとんど立ち話と同じです。
トランプ大統領としては、「子分のあいさつ」として、悪い気はしない
と思いますが、そんな中で、関税の難しい話ができるわけもありません。

関税問題は、いずれにしてもアメリカからの一方的通告で終了します。

「悪材料出尽くし」です。

■イランは、後ろにいたロシアの力の減退を明確に感じていると考えます。

ここから先は、イランの「計算」です。
対立を継続したほうが有利になるのか、少しでも有利な条件での「核合意」
で、着地したほうがいいのか、イランが犠牲を払う事の見返りは何か
等を早急に見つけなければなりません。

世界の地政学は極めて速い勢いで変化しています。

イランも冷戦後のロシアの復活で力を保持しましたが、ロシアのウクライナ戦争
による退潮が思わぬ形で降りかかってきた、という事だと考えています。