市場の目「予算成立」(2025.02.27)

「昨日のニューヨーク市場は前日までとは逆に、ダウ平均が下落、
ナスダックとS&Pが上昇という展開でした。
いずれも自立反落と自律反発というところではないでしょうか。

日本市場は、依然として模様眺めです。」

■アメリカ時間の25日、アメリカ下院で25年度予算案が通過しました。
これにより、3月にも予想されていた「債務上限問題」がクリアされ、
また、今回の下院の予算案では、歳出削減案が盛り込まれており、
その削減額は「減税恒久化」「チップ非課税化」法案の成立に
道を開いたものと言われています。

この予算案に対して、共和党は、造反者を出さず、見事に通過しました。

予算案の成立、「債務上限問題」などで、もう少し紛糾すると想定
していましたが、いとも簡単に通過してしまいました。

トランプ大統領への共和党のプレゼントなのかもしれません。

ともかく、この予算の通過により、トランプ大統領の悩みが喪失しました。

今後しばらく(次は、減税恒久化法案、チップ非課税化法案の締め切りである
6月です)自由な発言が可能になりました。

世界は、まだまだ混沌が続きそうです。

■日本市場は、方向感が見えません。

アメリカ経済が低迷の兆しを見せ始めたこと、トランプ関税の懸念が継続
していること、日本銀行の金利引き上げがくすぶっている事
等が背景です。

日本の各企業経営者は、呆然と様子を見ていることはありません。
対応策を着々と用意していると考えています。

しかしその動きはすぐには鮮明に外部に見えてはきません。
どうしても投資家は目に見える材料に飛びつきがちです。

世界全体が不透明なこの時期には起こりがちなことです。

行うべきは、逆指値です。
キャッシュポジションに常に留意をしておくこと、それが最重要です。