「日本時間朝6時台に開示された「エヌビデア」の決算数字は、市場の
予想を上回る凄まじい数字でした。
ニューヨーク三市場はまちまちの終わりでしたが、引け後開示された
「エヌビデア」の決算数字が株価を大きく押し上げるとの期待感が
日本市場に到来しました。
日本市場はついに「象徴的な数字である38915円」を超えました。」
■アメリカでは昨日10年国債をはじめとして、債券が売られ、金利が上昇
しています。
金利の上昇は、運転資金を融資に負うところが多いハイテク半導体関連企業には
本来厳しい逆風です。
そのため、エヌヴィデアの決算が開示される前の段階では、ナスダック市場
は下落しています。
日本市場は明日休場ですが、アメリカでの動向が気になるところです。
■日経平均の構成銘柄は値がさ株が多いことを何度も指摘してきました。
値嵩株の多くは、半導体や電子部品を製造する銘柄が多くあります。
そのため、先物が指数でけん引されて上昇する時には、日経平均に対する寄与率
が高い値嵩株、とりわけハイテク半導体関連銘柄がまず買われていきます。
本日は、株価の上昇幅に比較して、値下がり銘柄が多くあります。
先物主導の相場の上昇が特異的であることを示していると考えています。
売買代金も急増しました。
TOPIXは、まだ史上最高値を更新していませんが、TOPIXの上昇が継続してこそ
日本市場の本格回復が確認されると想定します。
しかし、この上昇は、3月のメジャーSQ算出の際に実現すると考えていました。
強気と弱気が交錯する中で「踏み上げ」により史上最高値を抜いていくという
シナリオが二週間早く実現したようです。
■さて、日本人にとっては、「感傷的」になる「38915円」ですが、海外投資家
にとっては、意味のある数字ではないことは以前にも書きました。
為替を151円として本日の引け値をドル建てで計算すると258ドル見当です。
海外投資家にとって意味のある、ドル建てでの最高値285.94ドルが海外投資家
にとっては意味のある数字になるのかもしれません。
相場のメリハリを毎月構成してきたSQです。
来月のメジャーSQが目指す数字がどこになるのか注目です。
「黒船」襲来で、日本の個人投資家は、日本を捨ててアメリカへ逃げ出そうと
しています。
「黒船」は日本を買いに来ているのです。
日本の個人投資家が、「黒船」に便乗して、日本株を買い戻しに来る頃、
静かに「黒船」は売り抜けていくのかもしれません。
まさに「人の行く裏に道あり花の山」という格言が身に沁みます。