「昨日のニューヨーク市場は三指数とも下落。とりわけダウ平均は
9日連続の下落であり47年ぶりの事となりました。
ナスダック、S&Pは、FOMC前の様子見だと考えています。
日本市場は海外勢の参加が少なくボックス圏下値での動きです。」
■ダウ平均の47年ぶりの9日連続安は、留意する必要があると考えています。
100年以上の歴史があるダウ平均のこの特異的な動きは、やはり市場が
アメリカ経済の将来に対する懸念を示していると考えるべきかもしれません。
アメリカ経済は過去に「インフレ」との大きな戦いを何度も繰り返しています。
昨日開示された消費動向は、よその範囲内でしたが、堅調な年末の動きを
示しています。
これがインフレの再燃につながらないのか、市場には疑心暗鬼の思惑が
膨らみます。
アメリカを代表する30銘柄の数字ですから、S&Pやナスダックと比較して
銘柄数が少なく、市場全体を表しているとは言えませんが、象徴としての意味
は変わりません。
FOMCとその後のパウエル議長のコメントに注目が集まるところです。
FOMC後は「トリプルウィッチング」を目指しての動きが出ると想定しています。
■日本市場は、海外投資家の動きが鈍く上値を追う動きが出ません。
指数先行で利益を追求するパッシブ運用の投資家が減少し、個別材料を狙う
アクテイブ投資家の動きが中心となっています。
市場全体に影響を与えるパッシブ運用と比較して、個別株のアクテイブ投資は
市場を押し上げる力が弱いと考えています。
海外市場で影響が出なければ、日本市場は、このまま、年末を迎えるのでは
ないかとも考えています。
■日産とホンダの統合などのコメントは週末の会員様向けのレポートで
開示します。