「昨日のニューヨーク市場はダウとS&P500ha小幅上昇。ナスダック市場は
下落しました。
トランプ関税の影響がジワリとアメリカ国内にも効いてきている、という
事なのかもしれません。
日本市場は決算次第です。市場全体は、上値を抑えられているようです。」
■トランプ関税のアメリカ国内における影響は、次第に顕在化しています。
ミシガン州立大学の資料では、一年後のインフレ期待が、急上昇しています。
インフレ期待は、目先の消費を増加させますが、経済全体には、いい影響は
ありません。
まず、金利が下げ止まりました。
まだ、上昇には転じていませんが、今後「金利低下」を想定する場合と
「金利据え置き」「金利上昇」を想定する場合には、将来に対する期待の現れ
である株式市場にはプラスとは言えません。
金利を上回る成長を実現できる会社は多くはないからです。
ナスダック市場が軟調なのはそれが理由かもしれません。
■日本市場は個別企業の決算による物色が中心です。
「市場の期待」「市場コンセンサス」という奇妙な数字がポイントです。
わずか数人のアナリストが形成した「市場コンセンサス」に届くか届かないか
で、株価が大きくぶれています。
「市場コンセンサス」という曖昧な数字を根拠にしてAIに組み込み、自動売買
を行う投資家が多いという事です。
業績を「上方修正」した会社でも株価が下落しますし、「下方修正」をした
会社でも「悪材料出尽くし」として株価が上昇します。
その基準は「曖昧」です。
決算内容をきちんと精査するまでには時間が必要です。
株価が落ち着くのを待つのが正解です。