「昨日のニューヨーク市場は三市場ともに大幅安。IMF非製造業景況感指数
が7月と比較して若干向上したものの依然として50を下回る水準で景気の
低迷が懸念されている事が原因ともいわれています。
しかし、相場反落の原因は、買われすぎている「ハイテクジャイアント」を
少し外してポートフォリオを修正したいという動きではないか、
と考えています。
日本市場は、出来高が少ない中、先物主導で売り崩されました。」
■「エヌヴィデア」株と同社にまつわる「SOX指数」には、膨大なオプション
取引が実行されています。
昨日もわずか数十分でオプション取引で莫大な利益を上げた投資家が出現
しています。
古典的な株式投資の考え方ではなく、短期の投機的な動きで、株式を活用
した様々な取引が行われているのが現実です。
「インフレ」が終息して、金利が下がり始めるという事は、「インフレ」
対応でポートフォリオの比重を増やした銘柄群に修正の動きが出ることは
明らかです。
「インフレ」を凌駕する成長率が期待されている「ハイテクジャイアント」
や半導体関連銘柄に、ポートフォリオ改善のための「売買」が膨らむことが
想定されます。
とはいえ、半導体関連銘柄、「生成AI」関連銘柄、社会インフラ関連銘柄
の成長が期待されており、現実に増益を続けていることも事実です。
相場は常に行き過ぎますが、今回もその流れではないかと考えています。
■日本市場は、アメリカ同様大幅下落です。
しかし、午前中から大きく下げた割には売買代金は大きく膨らまず、8月初旬
同様、先物主導の下げであると考えます。
現物の「投げ」が主導する、本格的な「暴落相場」とは似て非なる動きです。
とはいえ、株価水準が下落すると、オプションなどで、「下がれば売る」という
引き金が作動する可能性があります。
本日もそのオプションが作動したと考えています。
このオプションは「上がれば買う」という作用もあります。
そのため、大引けで大きな商いが起きました。株価が下落したための作用です。
8月初旬に、先物で売り崩した投機筋からすると、大きな損失を少しでも回避できる
チャンスが到来したのだと考えます。
「金利」や「金融取引にまつわる増税」などの発言が政治家や日本銀行から出て
きたことがきっかけになった可能性もあります。
この流れが収束するのは、アメリカの経済統計次第です。
■「脊髄反射的」に買いに回るのはもう少し待ちましょう。