「昨日のニューヨーク市場は三指数ともにいい戻りを見せました。出来高が少ない
のが気になるところです。
日本市場は、アメリカに追随するかと想定されましたが、買い手が続かず、
やはり薄商いの中で「じり貧」です。」
■アメリカは、バイデン大統領の指名辞退で方向性が再び変化しそうです。
どちらに転ぶかわからない不安定な相場付きの中で、実はアメリカのMMF残高は
積みあがり続けています。
6兆ドルを超える、この「待機資金」は、やがて方向性が見えてくると株式市場
と債券市場に流れ込んできます。
アメリカでも今週は、ハイテクジャイアントの決算開示が続きます。
市場想定では空前の好調が想定されています。
ある意味「嵐の前の静けさ」ではないかと考えています。
■日本市場はアメリカ以上に材料難です。海外勢のオプションに絡むような仕掛け
が出てこないと動きづらい状況です。
日本でこれから開示されるのは第一四半期の決算です。
市場から見れば、前回の前期決算で開示された収益の成長が順調なのか不調なのか
を判断する材料となります。
受注大幅増を期待されている防衛関連銘柄などの決算数字が注目されます。
反面、今期の黒字化や反転を開示した会社の状況にも注目です。
市場は必ずしも、前回の開示を信用しているわけではありません。現実の数字を
確認して初めて動き出します。
その意味で、本日はきわめて動きづらい状況だったと考えます。
売買代金も3兆5000億円足らずと薄商いです。
■中国の三中全会終了後に打たれた金融政策は美貌政策に過ぎす、「戦力の適時追加」
というかって日本軍が失敗し、バブル時の日本政府が陥った過ちを繰り返しています。
中国の澱のようによどんでいる不動産をめぐる不良債権の重みは、中国経済を抑え込んで
います。
中国の株式市場は、中国のこの中途半端な政策に失望しています。
日本にも中国の不調の影響が飛び火するのではないかという懸念が日本株の上値を
抑え込んでいるとも言えます。
海外投資家の中国をめぐる不安が日本にも影響しているという事です。
やはり、日本の決算を確認して、堅調さを実感する以外に日本市場の上値追いは
無いのかもしれません。