「昨日のニューヨーク市場は3指数ともに上昇。ダウ平均は700ドル安までありながら
引けは124ドル高まで回復しました。
8月のCPIの開示で、アメリカ経済が子女想定の数字と乖離していないことが、安心感
につながったと考えています。
日本市場は、「円安」で、急騰。
短期投機筋には、何とも毎日おいしい日本市場の動きではあります。」
■8月のCPIの数字は、これまでとは異なり、景気の後退が顕著であればあるほど株式
市場にプラスであるという流れは終了しています。
「金利低下」は確実になりましたから「堅調な経済」というもう一つの要素が崩れると
株式市場の安定的な上昇というシナリオは崩れます。
ここ数日間、景気後退が著しいのではないか、アメリカ経済は大きな停滞に入るのでは
無いかという懸念で株式相場がもたもたしていました。
同時に債券市場は、金利の急低下を予測して大きく金利が下落していました。
CPIの開示でアメリカ市場が落ち着きを取り戻したのだと考えています。
■日本市場は明日のSQを前に株価水準を上げて終了できました。
先物主導の売りと追随した「信用売り」により下げられていた相場が、買い戻しにより
水準を切り上げたという事ではないでしょうか。
アメリカ10年国債の金利と「円ドル」価格の類似性についてコメントしました。
昨日はアメリカ10年国債の金利が上昇し、それにリンクして「円安」に相場が戻った
事が日本の株式市場に追い風になったと考えています。
この間、日本市場では薄商いが基本となりました。
「売り物薄」「買い物薄」の中で投機筋にとっては自由自在に「利益獲得」作業が
できたのではないでしょうか。
■日本市場は二週連続で週初が休日となります。
今月最初(もしかすると最後の)の波乱要因が今週の「メジャーSQ」です。
アメリカでも主要な経済指標の開示が終了しました。
来週17日からのFOMCが終了するまでは大きな材料は出てきません。
日本独自の「配当権利取り」などの動きが顕在化すると考えています。