「ニューヨーク市場は想定外のパウエル議長のガイダンスで
市場は混乱に陥りました。
日本市場は、その混乱に連動しましたが、日本銀行の金利
据え置きで安定を取り戻した感があります。」
■アメリカ市場は、来年まで続く継続的な金利低下と生成AIが
けん引する好景気、トランプ新政権で期待される法人税減税
等を材料として、株式の益回りの低下=株価の上昇、債券金利の低下
が続いていました。
今回のパウエル議長のコメントは「インフレは根強い」「無条件の
金利低下継続はできない」「来年の引き下げは1%ではなく0.5%程度
になる」というものでした。
トランプ新政権による「関税政策」などがどのように発動されるのかが
明確ではなく、来年のインフレ見通しに見通しが付けられない、
という事がこのような結論になったと考えます。
■日本銀行は今回も金利引き上げを見送りました。
内需の成長を待つ、国内景気の安定的成長を待つという事が背景に
あると考えます。
慎重に見れば、春闘での賃上げ状態を見てから、というのが本音では
ないでしょうか。
また、日銀の金利据え置き、アメリカの金利下げ止まり観測で、為替
が円安にぶれています。
日本銀行の金利判断の大きな材料の一つが為替だと想定しています。
150円台半ばであれば容認できますが、160円台への下落は、金利に手を付け
るタイミングを速めると想定します。
■今回のパウエル議長のコメントで、週末の「トリプルウィッチング」
は下の方に波乱が起きました。
もう一日ありますが、株価水準を戻すにしては大きく下がりすぎた気がします。
中央銀行週間が通過しました。
いよいよ相場は、クリスマス・年末モードに入りました。
日本市場はボックス圏の動きになると考えています。