市場の目「期末のドレッシング」(2024.03.29)

「昨日のニューヨーク市場は三指数まちまちの動きでした。ダウ平均、S&P500
指数は高く、ナスダックは下げました。
休日前であり、模様眺めの色彩も強かったのではないかと考えています。

日本市場は、昨日の下げを取り戻す勢いでした。」

■29日はアメリカは「聖金曜日」で休場です。「イースター」の祭りですから
キリスト教国の多くが休場となります。

アメリカでは、「金利引き下げ」に対する期待感が依然として「株式市場」
では強いものの、「債券市場」では懐疑的な状況が続いています。

債券市場は、中々金利が下がりません。

この状況下で株式市場では上値を追い続けるには厳しさがあるのではない
でしょうか。

先行した銘柄群が足踏みし、出遅れ銘柄が修正されることでSOX指数は上昇
しており、その影響でS&P500指数は小幅に上昇しています。

しかし、年初来のアメリカ株式市場をけん引してきた、ハイテク株に一時期
程の勢いはなくなっていると考えています。

■日本市場では、日経225,TOPIXの指数関連で1兆2000億円ほどの解資金が
本日は入りました。

前場は、出来高が少なく、後場に入り、多少戻したのは、この動きが出たから
だと考えます。
本日の出来高は5兆を超えましたが、配当落ちや銘柄入れ替えに伴う商いが
膨らんだものと考えています。
海外投資家が不在の中での大商いは、結果として「期末のドレッシング」に
なったかもしれません。

ほとんどの銘柄が本日は値上がりしています。
TOPIXの買いが背景にあると想定しています。

相場観による買い意向の強い投資家が出てきているわけではないのではないか
そう感じています。

来週からは名実ともに日本市場は「新年度」に入ります。

アメリカなどでは配当の支払いなどで、投資意欲が旺盛になり高いことが多い
4月です。
日本市場が追随できるかどうかは、やはり、来週から始まる、2月決算銘柄
の動向次第になるのではないでしょうか。