市場の目「権利落ちと機関投資家」(2024.03.28)

「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに上昇。FRBのウヲーラー理事の
タカ派発言で、債券金利が高止まりしている中で、いささか違和感のある
上げでした。

自律反発というところではないでしょうか。
週末は「イースター」で休場です。明日は、利益確定の売りが先行すると
想定しています。

日本市場は権利落ち。配当落ち分が推定260円ですので、それ以上の下げと
なりました。」

■アメリカでは、株主総価シーズンが終了し、配当金の支払いが来週から
始まります。
昨年の税申告の還付金の支払いも進みます。
個人等比化にとっては、投資資金が増加するわけであり、例年、4月の
株高の要因となります。

「株は五月に売れ」が今年も実現するかもしれません。
6月からのFRBの利下げ開始が先送りになるとすれば、その傾向は顕著に
なる可能性があります。

■日本では、売り先行で始まりました。

投資信託や年金のポジション調整が相場が高い時に行われれうのではなく
やはり、期末の配当を取得した後にしか行われないとすると、荒れるのは
致し方が無いところかと考えています。

組織が大きくなればなるほど、運用の自由裁量は減少します。

年度末におけるポジション調整は、やはり年度末に行うほうが、「恣意性」
が無く公的な運用としては好ましい、という事なのかもしれません。

上値を買いあがる動きは、本日も明日もあまり期待できません。

期末株価の「お化粧買い」も現状では難しそうです。

日本市場の下値は限定的だと想定していますが、荒れ模様の年度末に
なりそうです。