市場の目「減税と格付け」(2025.05.19)

「アメリカはムーデーズによる格付けの低下により、債券市場が
下落、金利が上昇しています。
金利上昇は、株価の下落を招きます。
日本市場は、材料不足で、利益確定先行の動き。」

■アメリカでは下院の委員会でかろうじて減税法案が通過しています。
これから本格的な審議が始まりますが、共和党内部でも一枚岩とは、
なっておらず、トランプ政権として、推進するための政策が進みます。

「医薬品価格の引き下げ」「関税交渉の早期決着」などが求められています。

日本を含め、これから交渉が本格化します。

その交渉の経過を注視する状況が続きます。
トランプ政権としては、時間をあまりかけてはいられません。これから
拙速で高所が始まると考えています。

減税法案の成立は、関税の猶予期間の終了とほぼ同時期になります。

急がなくてはならないのです。

■日本市場の材料は、これから拙速で進む経済交渉です。

トランプ大統領が中東でセールスしてきたボーイングの飛行機ですが、
日本企業の原材料などの協力が無ければ受注を満たすことができません。
日本に対する関税措置をどうするのか、まさに時間が迫っているのです。

さらに、駆け込みで在庫を積み増していたアメリカ企業の在庫がいよいよ
枯渇してきます。

関税分を企業が負担して「価格を上げない」ことを政権は望んでいますが
そんなことはできません。

アメリカの物価上昇はまさに、待ったなしで到来します。
同時に、退職金の需給などで失業者にカウントされていなかった解雇された公務員
が失業者に登録されてきます。

インフレと失業者増加が金融政策を直撃します。

■簡単にはいかない展開がアメリカを待ち構えています。

安全な日本に投資の目が向くのは当然かもしれません。