市場の目「脊髄反射的投資家の失望」(2024.07.26)

「昨日のニューヨーク市場はダウ平均は小幅高、S%P500とナスダックは
続落という展開でした。

開示される決算が、ハイテク銘柄ほど市場の期待より数字が下回っており
そのため好調な数字が出ているダウは上昇、ナスダックとS&P500は下落
という事で反映されていると考えます。

日本市場は、昨日の大商いで、「売り方出尽くし」と期待した、個人投資家
が買い向かいましたが、続かず、引けにかけて、手仕舞いが進み小な下落
で終了しています。」

■アメリカは今晩PCEデフレーター、ミシガン大学消費者信頼感指数、個人所得
個人消費などの重要指標が開示されます。

今週開示されたアメリカの4月から6月のGDPはプラス2.8%と市場想定を上回る
回復でした。
景気減速を懸念していたFRBとしては、金利引き下げの時期を巡航速度通り
9月からの開始と出来る環境が出来たのではないでしょうか。

アメリカの株式市場の注目は、来週に集中しているハイテクジャイアントの
決算に移ります。

■日本市場では、海外のヘッジファンドの一部が、来週の日銀金融決定会合で
金利が上昇する事に賭けています。
その賭けを成功させるため、今週、「円売り・ドル買い」のポジションを解消
させ、「日本株」売りを実行しました。

特別の悪材料が出て、材料に対する判断が交錯するなどして株価が下落した
訳ではありません。
そのため、株価が下落したあくる日の「脊椎反射的な自律反発」は、可能性が低く
なります。

本日は、その反発狙いの買いが入りましたが、続かず、週末の手仕舞いという事
もあり、引けにかけて下落で終了しました。

日本では、日本銀行の政策決定会合が来週の最大の材料です。

日銀は東京の物価指数、機械受注、民間需要などの増加から金利を引き上げて置き
たい意向だと想定します。

しかしその幅は大きくはありません。
マイナス金利が解消して、ゼロ金利となり、ゼロ金利がわずかな金利が付与される
という程度の段階です。

■日本銀行の金利引き上げは、日本経済の回復を示すものでもあり、日本株にとっては
海外投資家からの注目を再度集める可能性から見てもいい方向に出るかもしれません。

日本の決算開示は8月9ひがピークです。

いずれにしても本腰を入れるのは、それ以降だと考えています。