市場の目「自律反発?」(2024.07.29)

「週末のニューヨーク市場は三指数ともに大幅高でした。シカゴ先物での
日経平均も大幅上昇。

その動きを受けての日本市場でしたが、前場の勢いを後場からは維持するだけに
終始した感があります。」

■先週の凄まじい下げを本日は幾分解消しました。

自律反発というには、海外投資家の参加も少なく、出来高も膨らんでいないため
本腰が入った戻りとは言えない観があります。

とはいえ、注目すべきは、「決算開示」に対する市場の厳しさです。

市場想定の水準以上であれば株価は好感しますが、市場想定以下であれば「増収増益」
でも容赦ない売りが押し寄せます。
「信越化学(4063)」と「screen(7735)」の本日の株価の差がその動きを象徴
しています。

「信越化学」は、市場想定を超える数字であったため、株価は上伸しました。
「screen」は市場想定に届かなかったため、逆に売られています。

両銘柄とも増収、増益、増配を開示しました。

しかし、市場予測に届かないという事で、より「率」としても「幅」としても増益、
増配を開示した「screen」は売られました。

明日以降もこの流れが続くとは想定しませんが、やはり、決算時期の瞬発的な
株価の動きには、留意が必要だという事です。

■決算を前にして、株価の水準が高値圏にあるのか、安値圏にあるのかも大きな判断
材料となります。
好決算を期待されて強い動きをしている銘柄と、そうでない銘柄の「市場想定」との
差は大きな変動要因となりえます。

今週は日米ともに「中央銀行」の金融政策決定がある週です。

既に日米ともに市場は織り込んだと想定しています。
とはいえ、31日の中央銀行イベントの通過までは、様子を見ながら慎重に動きたいと
考えています。