市場の目「買戻し」(2024.12.03)

「昨日のニューヨーク市場は、三指数まちまち。ダウ平均は利益確定
に押されて小幅安、ナスダックとS&Pは小幅ながら新値更新です。

日本市場は海外投資家の手じまいの買戻しで、上伸しました。」

■アメリカは感謝祭で、今年度の基本的な運用が終了していると想定します。
現状は、今年度最後の微調整局面だと推定しています。

来年度の仕込みや方針を考えるのは、12月の雇用統計などの経済数値を確認
してからです。
とりわけ、17日18日のFOMCは重要です。

まして、来年から大統領が変わり、経済方針も変化すると想定されています。
動きが停滞するのはやむを得ないところです。

■日本市場では、海外投資家の最後の調整が進んでいます。半導体関連銘柄
を大量に空売りしていた海外筋が、年度末もあり、アメリカの中国制裁の
対象国として、日本とオランダを外した、という事を材料として、買戻しを
進めています。

日本における半導体銘柄は、値がさ大型銘柄であり、日経225への寄与度が
きわめて大きい銘柄群です。

これ等の買戻しが進めば、日経225は上昇を速めるという結果になります。

かくして、日経平均は大幅高となりました。

それ以外にも、日本の年金基金の運用目標が引き上げられます。
現在、運用は、海外と日本で半々。海外、国内の運用は株式と債券で半々
という立て付けです。

運用目標を高めるという事は、この運用比率を変更するのではないかという
思惑を呼びます。
日本の債券金利の低さでは、目標利回りを上げるのは難しくは無いか?
そうなると株式の運用比率を増やすのではないか?

という思惑が走ります。

年末にかけて日本株が堅調に推移する土壌がまた一つ増えたと思います。