市場の目「金利引き上げ」(2024.07.31)

「昨日のニューヨーク市場はダウ平均は上昇、S&P500とナスダックは下落という
動きでした。
FOMCを前に動きにくい状況です。

日本市場は、日本銀行政策決定会合を巡る思惑に決着がつきました。」

■アメリカでは今晩からマグニフィセント7の決算が始まります。FOMCは、金利
据え置きが想定されていますので、この決算動向が相場動向を支配すると
考えています。

アメリカ経済は総体として、堅調で、インフレ率も終息に向かいつつあると
市場では想定しています。

しかし、トランプ候補は「アメリカは不景気である」として、金利の引き下げ
を主張しています。
いささか違和感のあるコメントですが、アメリカが、経済も社会的状況も
二分化しているのではないかと想定しています。

つまり、好景気を維持している地域と、景気がいち早く減退している地域の
差が、拡大しているという事です。

その意味ではFRBがサプライズの金利引き下げを前倒しで行う著言う可能性も
ゼロではないと考えています。

■日本銀行は事前リーク通りの「金引き上げ」を行いました。

金利引き上げ→株安を想定していた投機筋は寄り付きから売りで対応しました。

しかし、「金利引き上げ」「国債買い入れの縮小」が正式決定した後は、「悪材料」
出尽くしの流れが出来たのか、株式市場は急速に戻り歩調を早めました。

原因は一段の下落を想定していた投機筋の思惑とは逆に、買いが入り始めたところ
にあります。
買戻しが勢いを増し、踏み上げも起こり日経平均は大きく戻しました。

指数先行で戻りが形成されたため、指数寄与度の大きい銘柄から現物株では戻り
始めました。
東京エレクトロンなど半導体関連銘柄が大きく上昇した背景は、指数の戻りです。

■今晩のFOMCが注目なことは変わりません。

為替が安定的に推移するとなると、日本市場は、愈々決算への注目に集まります。

相場の戻りはこれからだと考えています。