市場の目「関税戦争」(2025.02.04)

「昨日のニューヨーク市場は、三指数ともに波乱の動き。カナダ、メキシコ
に対する関税発動を一か月程度延長したことが背景です。
しかし、中国との交渉は破綻しました。

カナダ、メキシコほどの影響はないと見られますが、影響は次第に出ます。

トランプ大統領の「デイール」は、「落としどころ」と「要求内容」が
明確でないため、対応する相手国も戸惑います。

日本市場は、未だ疑心暗鬼です。」

■「デイール」というからには、アメリカの要求と相手国の回答が明確
に示されなければ成立しません。
トランプ大統領の要求は、「イメージ先行」で、具体的な要求する施策
に対してコメントが明確ではありません。

トランプ流の、より良い条件を引き出すための手法かもしれませんが、
簡単なことであればいいですが、「原因と結果」が明確でないような事項
に関しては、「デイール」自体が成立しませんし、国同士の対立という
より重大な結果を招きます。

トランプ大統領自体は、田舎町に乗り込んだ「正義の保安官」のような
気分かもしれませんが、「関税」という「拳銃」を振りかざして解決できる
モノとそうでない事があることくらいは理解していると思います。

中国のように、誇り高い「面子の国」に対して、訳の分からない解決法が
明確でない「違法薬物」に関して「拳銃」を突き付けても、そう簡単には
行くわけが無いと考えています。

トランプ流は、明らかに立場が強い国に対しては「脅し」が通用しますが、
そうでない国には苦戦するという当然の結果になりそうです。

■日本市場は、トランプ関税に関係のないところで動きそうです。

決算開示により物色が始まります。

日本の貿易相手国として最大の国は「中国」です。
中国の防衛的な輸入拡大が日本に恩恵をもたらしそうです。