市場の目「限定的」(2024.09.09)

「先週末のニューヨーク市場は雇用統計の開示により、3指数ともに
下落しました。日本株のシカゴでの先物も大きく下落し、本日の
安値始まりも懸念されていました。」

■日本市場は寄り付きから安く始まりましたが、すぐに買戻しが入り
限定的な下げにとどまりました。

8月の月初に起きた、破壊的な「先物主導」による「売り崩し」の勢いは
今回はそれほど大きくはなかったようです。
為替との裁定取引も、8月以降急速に残高が減少しており、「円買い」→
「日本株ウリ」という裁定取引が拡大していないことがその背景です。

今週末のメジャーSQに向けて、市場では、「先物」筋の裁定解消や、反対売買
に向けての動きが強まると想定しています。

また、自動売買も35000円を下回らない限り、新たな売りは出てこないと
想定しています。
逆に36000円を超えてくると「買戻し」や「買い」も増加すると考えています。

■9月は日本企業にとっては半期決算を迎える企業が多く、配当取りの時期
でもあります。

また、決算発表も終わり、自己株買いも入りやすい時期でもあります。
現実的に、海外投資家の「売り」を自己株買いがほとんど吸収した
形で今期は推移しています。

日本企業の本格的な回復の確信が出てくるところで、再度日本株に対する
買戻しがはじまると想定しています。

「株は5月に売れ、しかし、9月の聖ジャステイスの日までには戻ってこい」
という格言があります。

それは、9月に株価が上昇するという意味ではありません。
10月以降年末に向けて株価が上がることが多いので9月は戻ってこい。という
事です。

■今年は日本もアメリカも大きな選挙が控えています。

「選挙は買い」になることが多くあります。

日本では「9月の彼岸までには市場に戻ってこい」という事になるのかも
知れません。