「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに大幅上昇。一日遅れで、FRBの
コメントを評価したと考えます。
日本市場も連動しています。本来は先週のSQ時に起きるはずであった
買戻しの動きが昨日と二日連続で到来したようです。」
■昨日のパウエル議長のコメントは、つじつま粟江のような感もありましたが、
「強いアメリカ経済」を認知して、FRBは、後追いになるような政策をしない、
等市場関係者が期待した通りのコメントをしました。
アメリカ景気の先行きに懸念がもたれていた株式市場では、この発言に
力を得て、買い物が入ったという事ではないでしょうか。
また、為替相場でも、「金利差」よりもアメリカ経済の強さがポイントで、
「ドル高」にバイアスがかかったのではないか、と想定しています。
「為替相場」でいうと、「実質金利」が「マイナス」の国の通貨が「高い」
というのは経済合理性にはかなっていないのです。
■日本銀行は想定通りの政策金利を据え置きでした。
市場想定通りの結果であり、注目は植田総裁の発言にかかります。
「実質金利」が「マイナス」の国の通貨が「高くなることはない」と言書きました。
「円」の現状はまさにそうです。
自然金利が上昇して来ない時に、政策金利で押し上げることは可能です。
その点でいえば日本銀行は金利を引き上げる余地はあります。
しかし余地があるという事と経済に悪影響を与えないという事とは同じでは
ありません。
経済が弱い国の通貨は決して強くなることはないのです。
日本銀行も日本政府も、経済をもう一度重視して政策を繰り出してほしいと
考える次第です。
日本は今週も三連休になります。
引けにかけては、休日前の換金売りも出ています。
しかし、来週の基調が高くなることを期待させるようなイベント通過でした。