「昨日のニューヨーク市場は、三指数ともに小幅下落。
FOMCの結果とパウエル議長のコメント待ちです。
日本市場も手掛かり難です。小幅安。」
■アメリカの債券市場は、FRBの大幅金利引き下げを想定
して、先行して、値上がり=金利低下をしています。
FRBの金利低下を先読みしすぎているいささか過剰な動きです。
債券市場の期待通りにFRBが金利を下げれば、ドル相場は、
大きく変動すると考えています。
小幅な1円2円単位の動きではなく、10円単位の変動が起こります。
ドル安を希望するトランプ政権にとっては、つかの間の喜び
となるかもしれません。
しかし、アメリカの経済は再び混乱します。
アメリカは製造業の輸出が多いわけではなく、ソフト産業の輸出が
主力であり、ドル安は、すなわちハイテク各社の減収を示唆するから
です。
■ドル安が進行する時に、日本銀行が金利を引き上げれば、この
勢いが加速します。
まさに、ようやく巡航速度の経済成長の軌道に乗るかどうか、という
段階の日本経済に大きな影響を与えます。
日本銀行の政策の余地がいよいよ狭まります。
アメリカの債券市場の上昇は、投資資金の余剰が課題になっている
ことが原因です。
ミニバブルとも言えます。
しかし、それが破綻する可能性は少ないと想定しています。
投資マネーの急速な減少の可能性がないからです。
■今晩のFOMCは、極めて注目です。
また、後任期が幾ばくも無いパウエル議長がどんな発言をするかに、
注目です。
行き過ぎた債券市場の過熱は、株式市場にも決していい影響は
出ないのです。