市場の目「SQを意識するも息切れか」(2024.08.08)

「昨日のニューヨーク市場は三指数ともに反落。GDP想定などの好材料が
続き、そろそろ好材料出尽くしというところでしょうか。

日本市場は「SQ」を明日に控えて、安寄りから反転を繰り返す毎日です
から、緊張感をもって、引けを迎えましたが、さすがに本日は戻されました。

しかし、日経平均のチャートは今週、上値は抑えられながらも安値が切りあがる
「ケツ上げ」の様相は明快になってきたと考えます。」

■アメリカの景況感は「相当悪い」想定から急速に回復していると想定しています。

大統領選挙を前にして、選挙対策として「与党」である「民主党」の選挙対策
が本格化してきたという事だと想定しています。

製造業が下支えされているのは、電力関係に対する政府支援が拡大している事
がその要因の一つだと考えます。
また、ハリケーンの救済事業も、選挙対策の目玉として早急に打ち出されてくると
考えます。
そうなると、8月月初の雇用統計の悪さは解消に向かっていると想定してもいいかも
知れません。

つまり、アメリカ景気は大統領選挙が終了して年末までは地政学的リスクが急変しない
限り、比較的巡航速度を維持すると考えたほうがいいのだと考えます。

■日本市場は「SQ」待ちです。
為替急変動にまつわる「日本株への仕掛け」は一つの節を迎えたのだと考えます。

とはいえ、新しい材料が出てくる可能性はあるのでしょうか。
4月から6月のGDP確定値が出てきます。
為替の円安で上振れの可能性があります。
5月の決算で、慎重すぎる今期見通しの会社が大半でしたが、早くも第一四半期で
上方修正する会社が多発しています。
合わせて、5月の決算で分割を開示できなかった会社が大幅分割を開示しています。
さらに、株価が下落したこのタイミングで「自己株買い」を表明する会社も増加
しています。
昨日の「NTT(9432)」と「ソフトバンクグループ(9984」二社だけでもその枠は、
「7000億円」です。
本決算で開示されていた7兆円以上という金額をさらに上積みしています。

9月の半期決算と権利取りを目指した動きが出ないことはあり得ません。

決算b開示が終了する来週以降に相場の流れは再び「高配当」「割安」「大幅分割」
などの材料で動き始めると想定しています。

■大幅な下げに伴う「整理期間の長期化」をコメントするのが一般的です。

しかし、一般論が通じないのが変動期の株式市場です。

今年のような「NISA」の改革によるある意味「投資元年」のような年には、そんな
一般論とは異なる事態が起きることが多いのではないか、そう考えています。