市場の目「窓埋め」(2024.03.18)

「先週末のニューヨーク市場は三指数ともに下落しています。今週の
FOMCで、金利に関しては「無風」であるとの想定から「材料」不足
であることが原因だと考えています。

日本市場は「日銀の政策変更」を確実視した市場の思惑が、「買戻し」
を誘発しました。
先週窓を開けた水準を本日は「窓埋め」したと考えます。」

■本来、日本銀行の政策は、事前には市場に漏れないことが必須条件でした。
何時の頃からか、その取り決めが緩くなり、内部情報として、観測記事が
ほぼ、事実として市場に流れることが通例となっています。

日本銀行として、その方が、政策の有効性が増すと考えているのでしょうか。
あるいは、取材しているメデイアの「モラル」が落ちているのでしょうか。

なんともおかしな気がします。
日本銀行の政策変更というのは大きな市場変動要因だからです。
「インサイダー情報」が市場に「ダダ漏れ」というのは、如何なものでしょう
か。

■何はともあれ、本日は「日本銀行の政策変更」により、「買戻し」が促進
されて、「窓」を埋める上昇になったと考えています。

「買戻し」の勢いもさほど強いとは想定できません。
売買代金が、上昇幅に比較して少ないからです。

この上昇は、期末の売りを控えている投資家には、絶好の売り場を提供している
と考えます。
明日の午前中に「政策変更」の開示があり、引け後に植田日銀総裁の会見が
あります。

その会見で、「マイナス金利は解消する」けれど「低金利政策は継続する」と
いうコメントが出てくると想定します。

ある意味、「材料出尽くし」になる可能性が高いと考えています。

■株価の上値を買い進めるには、「材料」不足です。

機関投資家の期末の売りに、売り場を提供しただけで、継続性には疑問があり
ます。
アメリカのFOMCの結果が出て、ニューヨーク市場の反応を見てから日本市場は
改めて水準訂正が起きると考えます。

「もうはまだなり」です。
「まだはもうなり」には転じていないと考えるところです。