代表中野を嗤え「バイオベンチャーの増資」(2024.06.17)

「バイオベンチャー株に限らず、増資などエクイテイファイナンスは
投資家に不人気です。

増資であれば即日、エクイテイファイナンスであれば将来的に発行
株数が増加するという事が忌避されているのです。

忌避される理由は「希薄化」です。」

■バイオベンチャー株は、まだ売り上げがありません。したがって利益も
ありません。
有るのは、営業損失だけです。
担保もありませんから、融資をする金融機関もありません。
負債が無いわけですから倒産はありません。

バイオベンチャーが研究開発資金を調達するためには、「導出」で、
未来の可能性を安く切り売りするか、増資以外に方法はないのです。

しかし、増資、エクイテイファイナンスと聞くと、脊椎反射のように、
株を売る投資家が多く存在します。

「希薄化」が起きるからだと言いますが、それは、どんな「希薄化」
でしょうか。

■売り上げが無く、利益もないバイオベンチャー株にあるのは累積損失
だけです。

資金調達のために「増資」などのエクイテイファイナンスが成功すれば
企業が存続できます。
そして、「希薄化」するのは、「一株当たりの利益」ではなく「一株
あたりの損失」です。

「増資」や「エクイテイファイナンス」が成功することで、「一株当たり
損失」が希薄化し、事業存続の蓋然性が高まります。

バイオベンチャー株が資金調達に成功することは投資家にとって喜ぶ
べきことであり、「希薄化」と称してしたり顔で売りに回る事ではないと
思うのです。

■「希薄化」という言葉をどんな場合にも多用する投資家は、大本を
考えるという習慣が「希薄化」していると思います。

良く考えればわかることをあえて脊髄反射的な反応で過ごそうとします。

投資の成功は、そういう人には訪れない。改めてそう考える次第です。